「無題。」
先日ご来店いただいたお客様と音楽事情の話で盛り上がった。
以前blogでも書いたことがあるが、→こちら
かつてCD、レコードショップが音楽をカルチャーとして発信する場としてその中心を担っていた頃の話から、
シーンの現在と未来の話まで。
完全に世代が違うわけでも、かといってど真ん中に被っているわけでもない。
前者であれば自分の知らない部分への新鮮さ、後者ならば思い出話で終わるところだが、
自分にとって彼はその中間を生きて来た世代。
あの時代がどう彼らの世代に受け継がれ、今にどう繋がってきたのかという、
とても興味があった部分を少しだけ見ることができた気がした。
変化することが時代の必然であり、そこから生まれてくる新たな可能性の上で常に僕らは生きている。
「あの頃は良かった」という言葉は大嫌いだが、それでも誰しも自身が一番感受性の強かった
青春という時代を懐かしみ、その時間こそが最良と認識している。
だからこそかつてのバンドの再結成に胸を熱くして、stay goldでダイブをし、JAMを大合唱するのだ。
残るべきもの、残すべきものは死に絶えることはない。
ことカルチャーという分野においてはその火が一度消えかかろうとも、
また誰かの手によって再び勢いを取り戻す。
それは、「あの頃は良かった」と思い出に浸る僕らかもしれないし、
「あの頃って良いじゃん」と時代をディグる若い世代かもしれない。
いずれにしてもこれはそんな時代と世代を確実にコネクトする復活のニュースであると信じている。
HMV、レコード強化=人気復活、新宿に新店舗
新宿アルタ。願わくばCISCOがあったあの場所だと更に嬉しい。
レコードを掘るスピードは間違いなく衰えてるだろう。
ぎこちない手つきで棚に向かう自分の姿を想像しながら少しにやけてしまう。
Optical Inada 稲田眼鏡店
Director いなだ ひろ志