「生活費の大半を削り洋服代を捻出するコト。これすなわち青春か?」
”「お給料の大半を洋服代に注ぎ込め。」
店のオーナーにそう言われています。”
とはお世話になっている20代前半の美容師アシスタントさんのお話。
正直、感動しました。
さすがだなと。
人は外見ではなく内面?
そんなことは巡り巡って偽善的見解。
内面を知る前にその人柄を判断する基準として、第一印象というものがありますが、
ご挨拶や話し方よりも先に、最初に判断されるのは他でもない、外見です。
職種や立場によって細かい部分は勿論異なるとはいえ、
美容師さんはお客様の外見的変化をあずかる職人であり、
その美的感覚はお客様よりも優れていなければならないはず。
腕がいいのは職人として当たり前で、
要はそれ以前に、プラスαの魅力を感じる人であるかどうかということ。
またある人はこんなことを言っていました。
「自分よりダサいと思う相手に髪型を任せたいとは思わない。」
ストレート過ぎて思わず笑ってしまったのですが、
その通りだと思います。
誤解を恐れず言えば、僕らも含め、ある意味トレンドを生業としている人間にとって、
時代の流れを読むことや、最新のファッションを意識することを欠かすことはできませんし、
突き詰めるとそれはセンスを磨くこと、そしてモノを見る目に繋がるのです。
研ぎすまされたセンスの持ち主は、
得てして同時に優れた見る目を持ち合わせているもの。
良いモノを知る為には多少お金がかかってしまう時代ですが、
それでも良いモノを知らなければ、良いモノを生み出すことは絶対に出来ない。
そんな厳しい時代背景からか、
ことクリエイションに関して違和感を感じることも少なくないですが、
それについて少し気になる記事がありました。
服飾専門学生の「よく買うブランド」ランキングに見る危機
http://www.fashionsnap.com/the-posts/2014-06-25/Buy-brands/
違和感を感じるのは、これが所謂、一般学生の統計ではなく、
その道を目指そうとしている専門学生の統計であるということ。
ただし、全てを悲観的に捉えることは無く、
お金の無い時代に古着をミックスしていたような僕らの時代から、
古着がファストブランドに変わっただけという見方も出来ます。
選択肢が増えている分、それらをミックスする感覚においては、
今の若い世代は長けているのかもしれませんね。
さてさて。
皆様はどう感じますか?
Optical Inada 稲田眼鏡店
Director いなだ ひろ志