「セルロイドフレームのリペア 〜泰八郎謹製〜」
こんにちは。
昨晩はビックスワンに行ってまいりました。
アルビはようやく今シーズンホーム初勝利。
終了間際のスタジアムを包む熱気に少しぐっときてしまいましたね。
さてさて。
見事に折れてしまったテンプルの修理でお預かりしたセルフレームがようやく仕上がりまして、
どんな塩梅だったのかということをご紹介してしまおうと思っております。
セルフレームの修理をお考えいただいている皆様に参考になればと。。
今回のフレーム、
お預かりしたときの状態はこんな感じでした。
泰八郎謹製のセルロイドフレーム。
ノー芯テンプルの、蝶番パーツ真横からボッキりいっちゃってますね。。
見事なポッキり具合に、
鯖江の”あの人”と相談しながら、修理方法を考えました。
単純な話、道具して考えるならば、
左右のテンプルを新しく作り、移植するのが理想ですが、
そんなに単純なものでもありません。
例えば。
これ、フレーム生地が透明色なんです。
おまけに使い込んでますから、
色味が変わってきているんですね。
元々、クリアグレーだったそうですが、今ではお茶色のような色味をしています。
となると、現在のこの絶妙な色味と全く同じ生地を探せるのか。。。
そして、テンプルをそっくり入れ替えるとなると、
謹製の刻印は無くなってしまう。
つまり、このフレームに刻まれているストーリーが僅かでも削ぎ落とされてしまうということ。
意味をもってそのフレームを長年使ってきたならば、
持ち主にとってそれは死活問題だったりします。
そこで、
破損している箇所を繫ぎ合わせ、可能な限り補強する、
という修理方法を選択したのですが、
何せ折れている箇所が蝶番の真横。。
つまり、パーツがある為、左右からの補強できません。
上下で挟み込んで補強するしかなく、強度は十分に保てるのか。
クリア生地なので、接合部分はごまかしが効きませんし、
補強する部分の見た目をいかにスマートに仕上げられるのか。。
そんな感じでいくつか問題はいくつかありましたが、
その仕上がりがこちら。
言われなきゃほぼわからないでしょうね。
それくらいきれいに仕上がりました。
強度も現時点では特に問題なさそう。
イイ感じです。
早速、来店されたご依頼主のIさんも仕上がりに満足していただけたようで、
本当によかったですね。
Iさん、こんなきっかけもあり、
モノ作りにも興味が湧いて来たみたいです。
「自分でフレームを作ってみたい。」
ということでしたので、
これはもう、ワークショップ参加決定ですね。
ハンドクラフト、手作り眼鏡教室。
真剣に。。
でも、ゆるーい感じで。
興味がある方、
いらっしゃったらお気軽にご連絡くださいね。
イラストレーターとか使えちゃう人は自分でデザインしちゃいましょう。
使えない人はラフスケッチでもいい。
またはこんな感じ!
というものを伝えてくれたら僕がデザインひきます。
それも自信無い、、、って人はいくつかデザインを用意しますから、
そこから選んでもらえたらOKです!
大丈夫。
想像を遥かに超えた、しっかりしたものが出来ますから。
その気になれば、僕らの手は何でも作れちゃいます。
だからモノ作りは楽しいんです。
Optical Inada 稲田眼鏡店
Director 稲田 宏
新潟県見附市新町1-10-15
Optical Inada 稲田眼鏡店